ビター・スイート・ラヴ
由香とは考え方や価値観が似ていて、一緒にいても疲れない。
もう誰とも恋をすることも無いだろうと思っていた。
フリーライターとして仕事をするようになってから、男性編集者や
ライターから舐められないように、かなり気合いを入れて仕事をして
きた自負がある。締め切りに間に合わせる為に徹夜明けで取材に行っ
たことも数知れない。付合いも谷川との一件以来、適度な距離を心掛
けてきたつもりだ。
そんな日々を送っていた時に由香と出会った。
真紀にとって由香の存在はまるで砂漠に咲く一輪の花のように思えた。
それくらい甘美で精神的に潤いを与えてくれる女性だ。
一方、由香にとって真紀との関係は誰にも言えない秘めた恋愛で精神的に
安定を欠いてしまうもの。
自分が男だったら、もっと真正面から由香にプロポーズして結婚もできる
のに‥。もちろん海外では同性婚が認められている国はあるけれど、日本で
暮らしてゆく限りそうもいかない。別に多くを望む訳じゃない。ごく普通に
恋愛をし一緒に暮らし家族として認められたい。たったそれだけのことだ。
浩輔はあさみから相談したいことがあるというメールを昼時に受けた。
もう誰とも恋をすることも無いだろうと思っていた。
フリーライターとして仕事をするようになってから、男性編集者や
ライターから舐められないように、かなり気合いを入れて仕事をして
きた自負がある。締め切りに間に合わせる為に徹夜明けで取材に行っ
たことも数知れない。付合いも谷川との一件以来、適度な距離を心掛
けてきたつもりだ。
そんな日々を送っていた時に由香と出会った。
真紀にとって由香の存在はまるで砂漠に咲く一輪の花のように思えた。
それくらい甘美で精神的に潤いを与えてくれる女性だ。
一方、由香にとって真紀との関係は誰にも言えない秘めた恋愛で精神的に
安定を欠いてしまうもの。
自分が男だったら、もっと真正面から由香にプロポーズして結婚もできる
のに‥。もちろん海外では同性婚が認められている国はあるけれど、日本で
暮らしてゆく限りそうもいかない。別に多くを望む訳じゃない。ごく普通に
恋愛をし一緒に暮らし家族として認められたい。たったそれだけのことだ。
浩輔はあさみから相談したいことがあるというメールを昼時に受けた。