ビター・スイート・ラヴ
由香が荷物をまとめてマンションを出ていったのは数日前だった。
浩輔が帰宅して寝室で着替えている時に異変に気付いた。クローゼットの
中がやけに広いので不審に思い、別の部屋も調べてみた。
なんと由香の持ち物がすっかり無くなっていた。
リビングのテーブルの上に案の定、置き手紙があった。
「あなたとしばらく距離をおきたいので家を出て行きます。離婚については
よく考えてから返事をするつもりでいます。何も言わずに出て行って、ごめ
んなさい。由香」と達筆な文字で綴ってあった。
浩輔はため息をひとつつき、冷蔵庫から缶ビールを取り出して一気に飲み
干した。
由香が怒って家を出たのは仕方ないが、あさみは一体どういうつもりなん
だ‥。携帯や自宅に電話をしても無しのつぶてだし‥。
浩輔は苛立ちまぎれにビールの缶を握り潰した。
浩輔が帰宅して寝室で着替えている時に異変に気付いた。クローゼットの
中がやけに広いので不審に思い、別の部屋も調べてみた。
なんと由香の持ち物がすっかり無くなっていた。
リビングのテーブルの上に案の定、置き手紙があった。
「あなたとしばらく距離をおきたいので家を出て行きます。離婚については
よく考えてから返事をするつもりでいます。何も言わずに出て行って、ごめ
んなさい。由香」と達筆な文字で綴ってあった。
浩輔はため息をひとつつき、冷蔵庫から缶ビールを取り出して一気に飲み
干した。
由香が怒って家を出たのは仕方ないが、あさみは一体どういうつもりなん
だ‥。携帯や自宅に電話をしても無しのつぶてだし‥。
浩輔は苛立ちまぎれにビールの缶を握り潰した。