ビター・スイート・ラヴ
翌日、あさみは泣きはらした顔に薄化粧をし、浩輔の自宅マンションを
訪ねることにした。
もちろん浩輔は仕事で居ないだろう。こうなったら奥さんに会って妊娠
したことを訴えるしかないと思った。
以前、浩輔に聞いた住所を頼りに訪ねてみた。
代々木上原駅からほど近く、閑静な住宅街にそのマンションはあった。
藤野と書かれた表札の前で、あさみはすこし躊躇した後に思い切ってイン
ターホンを押してみた。
玄関のドアが少し開き、部屋の中には人の気配があった。
「はい、どちらさまですか?」
「あの‥今井と申します。部長と同じ資材部に在籍してます」
「どうぞ、中にお入りになって」
玄関先まで出てきた由香とあさみは初めて顔を合わせた。
訪ねることにした。
もちろん浩輔は仕事で居ないだろう。こうなったら奥さんに会って妊娠
したことを訴えるしかないと思った。
以前、浩輔に聞いた住所を頼りに訪ねてみた。
代々木上原駅からほど近く、閑静な住宅街にそのマンションはあった。
藤野と書かれた表札の前で、あさみはすこし躊躇した後に思い切ってイン
ターホンを押してみた。
玄関のドアが少し開き、部屋の中には人の気配があった。
「はい、どちらさまですか?」
「あの‥今井と申します。部長と同じ資材部に在籍してます」
「どうぞ、中にお入りになって」
玄関先まで出てきた由香とあさみは初めて顔を合わせた。