ビター・スイート・ラヴ
「別にそんなことを聞きたかった訳じゃないの。とにかく、あなたと一度会
って話合わなくちゃならないわね」



 由香は軽くため息をつき、そう告げた。



「もし来週の日曜とかでいいなら、君の実家の近くまで行くよ」


「わかったわ、日曜日に会いましょう」



 由香はそう答えから先に電話を切った。



 次の日曜日、浩輔は由香の実家がある松戸駅まで出向いた。



 駅前の喫茶店で昼過ぎに会う約束をした。



 由香が店に入ると浩輔は奥の席に座って待っていた。



「早かったわね。なにか注文したの?」


「うん、それより君にはいろいろと迷惑かけたな。すまない」


「いいわよ。ところで彼女と連絡ついたの?」
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