ビター・スイート・ラヴ
その場にしばらく居続けてみたが玄関から出てきた隣の住民が不審そうな
顔をして浩輔をじろじろ見ていたので、諦めてマンションを後にした。
再度あさみに電話を掛けたが、やはり通じなかった。多分、浩輔からの
電話を着信拒否にしているのだろう。
なんで電話に出ないんだ! 浩輔は忌々しげに携帯のディスプレイを睨み
乱暴に閉じた。
とにかく明日、人事部であさみの退職の件を確認してみるほかない。
翌日出社すると数人の社員らが集まって、あさみの突然の退職を興味津々
に話をしていた。
そして部長である浩輔の姿を見つけるなり、そのうちの男性社員の一人が
近づいてきて「今井君、一身上の都合で会社を辞めたみたいですよ」と報告
した。
浩輔の顔が一瞬引きつったが、部下に悟られぬよう「なんでまた、急な話
しだな」と素っ気なく返事をした。
九時の始業時間になり、社員達はそれぞれのデスクに戻り仕事にとりかか
った。
浩輔は直ぐに人事部で、あさみの退職の件を確認してみた。
顔をして浩輔をじろじろ見ていたので、諦めてマンションを後にした。
再度あさみに電話を掛けたが、やはり通じなかった。多分、浩輔からの
電話を着信拒否にしているのだろう。
なんで電話に出ないんだ! 浩輔は忌々しげに携帯のディスプレイを睨み
乱暴に閉じた。
とにかく明日、人事部であさみの退職の件を確認してみるほかない。
翌日出社すると数人の社員らが集まって、あさみの突然の退職を興味津々
に話をしていた。
そして部長である浩輔の姿を見つけるなり、そのうちの男性社員の一人が
近づいてきて「今井君、一身上の都合で会社を辞めたみたいですよ」と報告
した。
浩輔の顔が一瞬引きつったが、部下に悟られぬよう「なんでまた、急な話
しだな」と素っ気なく返事をした。
九時の始業時間になり、社員達はそれぞれのデスクに戻り仕事にとりかか
った。
浩輔は直ぐに人事部で、あさみの退職の件を確認してみた。