ビター・スイート・ラヴ
「俺はなんてバカな奴なんだ」と悔やんでみても、由香はこの家に戻る
つもりはないらしい。
その上、あさみまで自分の元を去ってしまうとは‥。
しかし、そんな感傷に浸っている場合じゃないと自分にいいきかせた。
昼間、連絡をしそびれた、あさみの実家に電話をいれてみた。数回の呼び
出し音のあとに、年配の女性が電話口に出た。
「はい、今井でございますが」
「夜分に大変申し訳ございません。東和商事 資材部の藤野と申しますが、
今井あさみさんはご在宅でしょうか?」
「はあ、会社の方ですか? いつも、あさみがお世話になっております」
丁寧な応答があった。多分、あさみの母親なのだろう。
「実は仕事のことで、ちょっと尋ねたい用件がありまして。自宅マンション
に連絡してみたのですが留守のようでして、それで失礼とは思いましたが、
こちらに連絡させていただきました」
つもりはないらしい。
その上、あさみまで自分の元を去ってしまうとは‥。
しかし、そんな感傷に浸っている場合じゃないと自分にいいきかせた。
昼間、連絡をしそびれた、あさみの実家に電話をいれてみた。数回の呼び
出し音のあとに、年配の女性が電話口に出た。
「はい、今井でございますが」
「夜分に大変申し訳ございません。東和商事 資材部の藤野と申しますが、
今井あさみさんはご在宅でしょうか?」
「はあ、会社の方ですか? いつも、あさみがお世話になっております」
丁寧な応答があった。多分、あさみの母親なのだろう。
「実は仕事のことで、ちょっと尋ねたい用件がありまして。自宅マンション
に連絡してみたのですが留守のようでして、それで失礼とは思いましたが、
こちらに連絡させていただきました」