ビター・スイート・ラヴ
早いもので由香がフラワーコーディネーターのアシスタントとして
働き始めて半年が過ぎた。
はじめのうちは仕事の段取りを覚えたり、スタッフの皆と打ち解けるのに
かなり神経を遣った。
けれども生まれ持ったセンスの良さと誰に対しても物腰が柔らかいため、
すぐに先生や他のスタッフ達に気に入られチームスタッフの一員として歓迎
された。
由香は最近になって、ようやく仕事が面白くなり始めてきた。
これからが本当の意味でのスタートラインに立ったという思いでいる。
やっと自分の居場所を見つけることができた。
夫とは数日前に由香の仕事場の近くの喫茶店で会って、離婚届を渡した。
浩輔は何か言おうとしていたが、結局、何も言わずにそれを受け取り頭を
下げた。
お互い異論はなかった、というよりもそうする以外になかった。
「数日中に慰謝料としてまとまった金額を由香の口座に振り込むから」
浩輔は由香と目を合わそうとせず、下を向いたまま言った。
働き始めて半年が過ぎた。
はじめのうちは仕事の段取りを覚えたり、スタッフの皆と打ち解けるのに
かなり神経を遣った。
けれども生まれ持ったセンスの良さと誰に対しても物腰が柔らかいため、
すぐに先生や他のスタッフ達に気に入られチームスタッフの一員として歓迎
された。
由香は最近になって、ようやく仕事が面白くなり始めてきた。
これからが本当の意味でのスタートラインに立ったという思いでいる。
やっと自分の居場所を見つけることができた。
夫とは数日前に由香の仕事場の近くの喫茶店で会って、離婚届を渡した。
浩輔は何か言おうとしていたが、結局、何も言わずにそれを受け取り頭を
下げた。
お互い異論はなかった、というよりもそうする以外になかった。
「数日中に慰謝料としてまとまった金額を由香の口座に振り込むから」
浩輔は由香と目を合わそうとせず、下を向いたまま言った。