ビター・スイート・ラヴ
「もし真紀さんさえ良ければ、うちで夕飯を食べて行きませんか。今日は主
人も友人とゴルフに出掛けていて留守なの。あっ、ごめんなさい。別に無理
しなくていいんけど。ついこの間、真紀さんと出会ったばかりなのに、まる
で以前から親しい友人のように思えて、つい強引に誘っちゃった」



「不思議ね。私も由香さんとは以前からの友人のように思えて。じゃあ、今
日は遠慮なく夕飯をご馳走になろうかな」


「本当に! 早速、ビールで乾杯しましょう。飲みながらチャチャツと料理
しちゃうね」



 由香は冷蔵庫から冷えたビールを二本取り出し、グラスとチーズの盛り合
わせをテーブルに置いた。



 真紀と自分のグラスにビールを注ぎ「今日の走りと二人の出会い」に
乾杯をした。



 由香はキッチンでグリーンサラダとバジルのパスタを手早く作った。



 その他に二~三品の料理をテーブルの上に並べた。




「それにしても由香さんって料理上手ね。短時間でこんなにおいしい料理を
作っちゃうなんて」


「そんなことないわ。全然、手をかけていない料理ばかりよ」
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