ビター・スイート・ラヴ
「こんな感覚はじめて。っていうか女の人の体がこんなに柔らかくて、肌に
心地良いなんて思わなかった。絶対に男の人とのセックスでは味わえない感
覚だわ。あんなに感じるなんて信じられない! 真紀さんは女の人とこうい
うことをしたのは初めてじゃないでしょ?」
「うん、初めてじゃないけど‥。私は前から女性の方が好きなの。初恋の人
も女性だった。そのことに気づいたのは中学生の時かな。周りの友人達は同
級生の男の子や先輩に夢中になっていたけど、私は同じクラスの女の子に恋
をしていた。高校に上がって、同じクラスの女の子と仲良くなって、お互い
の家を行き来してた。たまたま、その子の家族が外出していて、家には誰も
いなかった。ベットに腰掛けて一緒に雑誌を見ているうちに今夜みたいにな
っちゃって‥。大人になって男性と知り合う機会も増えて、恋愛に発展した
こともあったけど、どこか違う感じがして‥。なんていうか本当の自分じゃ
ない感じがして。うまく表現できないけど‥だから最近は、ずっと恋愛して
いなかった。仕事が楽しいせいもあるけど。でも由香さんと出会って恋に落
ちてった‥」
「由香さんじゃなくて由香って呼んで。私も女子校が長かったせいか、女の
子と居る方が楽しくて好きだった。真紀さんのような経験はないけど、十分
に女の人を好きになる素質はあったかもしれない‥。前に話をしたけど、大
学を卒業して商社に入って主人と出会ったの。学生の頃もボーイフレンドは
いたけど、結婚を意識するような相手はいなかった。最初は主人のことは全
く意識していなかったの。会社のサークルでたまたま顔を合わせるようにな
って、徐々に付き合い始めたの。あの頃、私も若かったから結婚に憧れちゃ
って‥。でも、専業主婦になってみて、およそ自分には向いていないことが
分かったわ。それでも子供がいたなら、また違うと思う。いま思えば、もう
少し長く仕事を続けてスキルアップしておけば良かったと思うわ」
「今からだって遅くないじゃない。この間、由香の友人の三浦圭子さんと仕
事をしたってメールしたよね。彼女、広告代理店でバリバリ仕事しているか
ら相談したらいいんじゃない。それと、もし編集に興味があるなら私のほう
でも当たってみるけど」
心地良いなんて思わなかった。絶対に男の人とのセックスでは味わえない感
覚だわ。あんなに感じるなんて信じられない! 真紀さんは女の人とこうい
うことをしたのは初めてじゃないでしょ?」
「うん、初めてじゃないけど‥。私は前から女性の方が好きなの。初恋の人
も女性だった。そのことに気づいたのは中学生の時かな。周りの友人達は同
級生の男の子や先輩に夢中になっていたけど、私は同じクラスの女の子に恋
をしていた。高校に上がって、同じクラスの女の子と仲良くなって、お互い
の家を行き来してた。たまたま、その子の家族が外出していて、家には誰も
いなかった。ベットに腰掛けて一緒に雑誌を見ているうちに今夜みたいにな
っちゃって‥。大人になって男性と知り合う機会も増えて、恋愛に発展した
こともあったけど、どこか違う感じがして‥。なんていうか本当の自分じゃ
ない感じがして。うまく表現できないけど‥だから最近は、ずっと恋愛して
いなかった。仕事が楽しいせいもあるけど。でも由香さんと出会って恋に落
ちてった‥」
「由香さんじゃなくて由香って呼んで。私も女子校が長かったせいか、女の
子と居る方が楽しくて好きだった。真紀さんのような経験はないけど、十分
に女の人を好きになる素質はあったかもしれない‥。前に話をしたけど、大
学を卒業して商社に入って主人と出会ったの。学生の頃もボーイフレンドは
いたけど、結婚を意識するような相手はいなかった。最初は主人のことは全
く意識していなかったの。会社のサークルでたまたま顔を合わせるようにな
って、徐々に付き合い始めたの。あの頃、私も若かったから結婚に憧れちゃ
って‥。でも、専業主婦になってみて、およそ自分には向いていないことが
分かったわ。それでも子供がいたなら、また違うと思う。いま思えば、もう
少し長く仕事を続けてスキルアップしておけば良かったと思うわ」
「今からだって遅くないじゃない。この間、由香の友人の三浦圭子さんと仕
事をしたってメールしたよね。彼女、広告代理店でバリバリ仕事しているか
ら相談したらいいんじゃない。それと、もし編集に興味があるなら私のほう
でも当たってみるけど」