ビター・スイート・ラヴ
「ありがとう。なんか就職相談みたいになっちゃった」



 由香は真紀の腕の中で嬉しそうに微笑んだ。



 やがて二人はまどろみはじめた。



 目を覚ますと真紀がリビングでコーヒーを淹れているところだった。



 由香は身支度を済ませ、まだ温もりの残っているベットを整えてリビング
に行った。



「おはよう。すっかり寝坊しちゃってごめんなさい。真紀さん、お仕事
大丈夫?」


「おはよう。仕事は締め切りまで、まだ余裕があるから大丈夫。
これがフリーのいいところなんだ。今、朝食の支度するから待ってて」


「私が代わるわ。すっかり御馳走になったしそれに‥あなたの為に何か
作ってあげたいわ」



 恥ずかしそうに顔を赤らめて由香が言う。



「じゃあ、料理上手の由香にお願いしようかな。ああ、こういうのずっと
憧れてたんだ」
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