ビター・スイート・ラヴ
「別に隠すつもりなはなかったんだけど、由香が気にすると思ったからさ」
― 冗談じゃない。子供ができない原因は、まるで私ひとりが原因みたいに
言うけど、毎晩おそく帰ってきて、私のほうから求めても疲れていると
いう理由で応じなかったくせに―
由香は心の内で毒づいた。
二人の間に気まずい空気がながれた。
すかさず浩輔が由香の機嫌をとろうと話題を変えた。
「ところで昨日はどうだった?真紀さんという人の家でかなり飲んだの?」
「昨日は真紀さんの家でいろんなDVDを観たわ。久しぶりにサスペンス物
に夢中になって酔っぱらうどころじゃなかったわ。ほんとうに彼女とは気が
合うの。それで仕事や学生の頃の話しで盛り上がっちゃった」
「なんか、おまえ最近楽しそうだな。今度、その真紀さんだっけ、家に連れ
て来いよ。俺も彼女に会いたいなぁ。それに、ツーリングに加わりたいし」
「じゃあ今度、真紀さんに聞いてみるわね」
由香の機嫌がなおったとわかると、浩輔は再びサッカー中継に釘付けに
なった。
― 冗談じゃない。子供ができない原因は、まるで私ひとりが原因みたいに
言うけど、毎晩おそく帰ってきて、私のほうから求めても疲れていると
いう理由で応じなかったくせに―
由香は心の内で毒づいた。
二人の間に気まずい空気がながれた。
すかさず浩輔が由香の機嫌をとろうと話題を変えた。
「ところで昨日はどうだった?真紀さんという人の家でかなり飲んだの?」
「昨日は真紀さんの家でいろんなDVDを観たわ。久しぶりにサスペンス物
に夢中になって酔っぱらうどころじゃなかったわ。ほんとうに彼女とは気が
合うの。それで仕事や学生の頃の話しで盛り上がっちゃった」
「なんか、おまえ最近楽しそうだな。今度、その真紀さんだっけ、家に連れ
て来いよ。俺も彼女に会いたいなぁ。それに、ツーリングに加わりたいし」
「じゃあ今度、真紀さんに聞いてみるわね」
由香の機嫌がなおったとわかると、浩輔は再びサッカー中継に釘付けに
なった。