ビター・スイート・ラヴ
 しばらくして、浩輔は先に休むと言い残しリビングを出てった。



 由香は食事の後片付けを済ませから入浴した。



 ゆっくりお湯に浸かり真紀にやさしく愛撫された体を指でなぞってみる。



 再び、体の奥のほうから痺れるような感覚が蘇ってきた。



 実際、あんなに感じるなんて思ってもみなかった。



 セックスの下手な男とするより、よほど感じる。やはり相手が女性だから
デリケートな部分の扱いをよく熟知している。



 由香はそんなことを考えていて、もう少しでのぼせるところだった。
慌てて湯船から上がって、ボディソープを泡だてて丁寧に体を洗った。



 浴室から出て、肩まで伸びた髪をバスタオルで軽く拭き取った。



 冷蔵庫から小さなミネラルウォーターのボトルを取り出し、
ソファーに腰を降ろし飲んだ。



 テーブルの上の携帯をぼんやり見ながら真紀にメールをしようか、
止めようかと迷い続けた。
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