ビター・スイート・ラヴ
　あさみは浩輔と同じ資材部のＯＬをしている。入社して三年が経った。



　最初は男性のアシスタントをしていたが、浩輔に頼まれて企画書の作成を
任されて以来、二人の仲は親密になっていった。



　仕事の上でも浩輔はあさみを信頼している。




「今日の接待は取りあえず成功だな。君も会場の手配やらでいろいろ
大変だったね。これからもよろしく頼むよ」


「どういたしまして。うまく契約が取れればいいわね。部長！」


「おいおい、部長はよしてくれよ。今こうして愛しい女と差し向かえでいる
のに」


「だって、仕方ないじゃない。一緒に仕事をしているのだから」




　二時間ばかり料理をつまみながら他愛もない話しをして店を後にした



　ここから、あさみのマンションまで歩いて二十分程だ。



　この辺はひとつ路地に入ると閑静な住宅街が広がっている。



　二人は手を繋いでゆっくり歩いた。
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