狂愛迷宮



「その色は君に似合わないかな。」



君が完璧でいないと、



「その服似合ってないよ。こっちの方がいい。」




俺が完璧に見えないだろ?




「そのアクセサリーは」
「いい加減にしてよ!!もうたくさんなのよ!!!」
「どうして怒るんだ?俺は君のために……」
「違う!違うわ!!あなたは自分の為に言ってるだけよ…」



自分のために……。



「あなたは私を好きなんじゃない。あなたが愛してるのは――」


そこまで言って彼女は泣き崩れた。


……そうか。

俺が愛してるのは、



――俺自身だ。







→Next story

< 2 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop