恋の傲慢⇔愛のエゴ
呆れ顔の広夢にそれだけ言い捨てて、オレは椅子から立ち上がった。
「どこ行くの?もう昼休み終わるけど・・・」
「気分転換!」
「・・・サボリね。はいはい」
快くいってらっしゃいと手を振る広夢を残し廊下へ出た。
どこへ行くともなく歩きながら、オレは考えていた。
真昼の言い分も分からなくはナイ。
今まで告白しなかったのだって、
幼馴染というヌルくて曖昧に近い関係を手放すのが怖かったからだ。
いつか気持ちが冷めた時、果たして元の幼馴染という枠に戻れるのか、と言えば
確証なんてこれっぽっちもない。