恋の傲慢⇔愛のエゴ
廊下から下の中庭を見て、思わず壁に拳を叩きつけた。
ベンチに座る沖野聡里、と、真昼の姿。
沖野が気安く真昼の髪を弄んでいる光景に、胸の中が毒黒く染まる。
真昼がオレのモンにならないのは我慢できたとしても
他の誰かのモンになるのはぜってぇ、許せない。
認められない。
誰かが真昼に触れるのも、
見るのも、
関心を持つのも―――ムカツク。
「どうか、した?・・・速水君・・・だったわよね?」