恋の傲慢⇔愛のエゴ

案の定、周りの女が騒ぎ出した。



「ちょっと、何なの。アンタ。オバサンのくせに生徒に色目使うとかアリエナイんですけどぉ!?」





「図々しいにもほどがあるわねっ!二度と近づかないでよ!」




「うそぉ~。噂って本当だったのぉ?なんかショックゥ~。」




「てか昨日?昨日って何があったのかなぁ」






小泉への罵倒から、興味本位の声や喜んでんのか怒ってんのか分からん悲鳴まで・・・プチ恐慌発生。



小泉は周囲の暴風雨などまるで見えてナイように、口籠り気味に続けた。






「あのね・・・頭では分かっていたんだけど、人にあんな風にハッキリ言われたコトなくて、はっとしたというか、目が覚めたというか・・・とにかくアリガトウって言いたくて。」







・・・いやいやいや。





アンタ、絶対分かってねーだろ。



< 162 / 213 >

この作品をシェア

pagetop