恋の傲慢⇔愛のエゴ
宇宙に祈りを捧げるわたしの目の前におっきな手がにゅっと突きでてきた。
「電波妨害するつもり?」
「がうっ!ホレ、手。繋いで帰るなら鞄持ちは免除。」
「・・・・」
恭しく鞄を持とうとしたら取りあげられた。
選択じゃ、ねーじゃねーかよっ。
「あんれぇ?レージ、放課後なのに戻ってきたんだ。てか、授業殆ど受けてナイくせに。」
「ひゅうひゅう、お二人さん、地球温暖化を加速させてんじゃないわよぉ~っ!」
リサさん、口笛が吹けないからって声で言うのはヤメよう。
おバカさんのようだ。
レージと手を繋ぐ羽目になったわたしは広夢とリサに散々茶化されながら校舎を出た。
二人には明日、深海旅行でもプレゼントしようかと思う。
潜水艦と言う名の、コンクリ詰めのドラム缶で。