恋の傲慢⇔愛のエゴ
手加減なくわたしの頬を掴むレージに対し、私もレージの顎を突き上げる。
これ、アレ、だ。
ゲームとかで剣とか突き合わせた状態で、連打とか必要な場面。
だだだだだ・・・
「はーい。ストップ。」
決着がつく前にわたしたちを引き剥がしたのは広夢。
「いつものコトだけど、二人とも飽きないね。でもみんな見てるし、止めよ―ネ。」
こてっと小首を傾げて見せる。
男のくせに・・・美少女アイドルグループ入りでも目論めばイイ。
センター狙えよ。
さらさらの亜麻色の髪に
まつ毛たっぷりの大きな目。
ちなみにわたしのイトコだ。
家はそんな遠くないけど学区が違ったし、こんな本格的に会話をするようになったのは高校に入ってからだ。