立ち上がれ!!!!
「…何が?」
羽橋 京華は無愛想に答える。
井口 咲は続ける。
「よくあのヤンキーにあれ言えたね!
かっこ良すぎだよ!」
羽橋 京華は下を向いて興味がなさそうに答える。
「……そうかな?」
すると羽橋 京華の前の席、
銀 大和(gin yamato)も井口 咲と同じになって言う。
「ホント、スゲーぜ。
尊敬してる」
するとそれをきっかけにしたようにクラスの奴がいっせいに羽橋 京華に話し掛ける。
「うんうん!京華って呼んでいい?」
「これからも注意してくれよー」
でも羽橋 京華はニコリともせず、ただ遠い目をして
「うん…」
と答えた。
とにかく、うちらの知らん間に
転校生、羽橋 京華は歓迎されていたのだ。