イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
苦笑しながら肩をすくめる。


「そうだよね……」

「拓海はミソラと遊びたくてしょうがないみたいなんだけどね。

お盆はゆっくり帰るようにしようかな。

お盆なら、圭輔さんも一緒に来れるしね」

「圭輔さん、元気?」

「最近毎日遅いけど、元気よ。

今やってる仕事が結構大きな仕事でね。

新しいことも多くて大変なんだけど、やりがいがあるんだって。

……あ、拓海、野菜ちゃんと食べなさい!」

「もうお腹いっぱい〜!」


笑いながらピョンと身軽に椅子を飛び降りて、逃げるように食卓を去っていく。


「ミソラ、ご飯終わったらまたあそぼ!」


逃げながら、あたしに笑顔を向ける。

いたずらっぽい笑顔。




圭輔さんの転勤で、ちょっと遠くに引っ越してしまった入江家。
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