イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
あたしはそれまで毎日ベッタリだった拓海と、1,2ヶ月に1回ほどしか会えなくなってしまった。

普段はせいぜいスカイプでビデオチャットするくらい。


(でも、それでいい――)


健康な体で、毎日元気いっぱい走り回って。

お父さんもお母さんもいて。

何不自由ない生活。


それで、いい。


拓海はほら、こんなに幸せそうなんだもん。



それで――



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帰る直前になって、美咲姉ちゃんはバッグから何やら封筒を取り出した。


「ね、ミソラ、ごめん、すっかり忘れてた。

圭輔さんから預かってたものがあるんだった」
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