イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「えいっ」
川に整然と並んでる亀の形の飛び石をわたって。
ブロックに足をかけて、草が伸び放題の小島へ上陸する。
(いつ来ても変わってないな)
あたしは草を踏み分けて、大きな木の木陰に座った。
暑いけど、風がそよそよと吹いて気持ちいい。
――やっぱりここに来たら落ち着くな。
あたしはひとり、満足げにうなずいた。
ここで人に会ったことは1回もない。
くつろげる、あたしだけの秘密の場所。
……いや、1回だけあったな。
小さい頃、どっかのお姉さんに会ったっけ。
冬なのにずいぶん薄着で、「寒い寒い」ってぎゃあぎゃあ叫んでた、変なお姉さん。
(何しよかな)
あたしは、カバンからケータイを取り出した。
川に整然と並んでる亀の形の飛び石をわたって。
ブロックに足をかけて、草が伸び放題の小島へ上陸する。
(いつ来ても変わってないな)
あたしは草を踏み分けて、大きな木の木陰に座った。
暑いけど、風がそよそよと吹いて気持ちいい。
――やっぱりここに来たら落ち着くな。
あたしはひとり、満足げにうなずいた。
ここで人に会ったことは1回もない。
くつろげる、あたしだけの秘密の場所。
……いや、1回だけあったな。
小さい頃、どっかのお姉さんに会ったっけ。
冬なのにずいぶん薄着で、「寒い寒い」ってぎゃあぎゃあ叫んでた、変なお姉さん。
(何しよかな)
あたしは、カバンからケータイを取り出した。