イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
思わず息を飲む。


お日さまの光をバックに、逆光の中浮かび上がっていたのは。


(なんて――)


きれいな……男の子。


現実の汚いものを映したことがなさそうな、キラキラ光る澄んだ大きな目。

風にそよぐさらさらの髪。

白っぽい服を着たその子は、肌の白さや背中に背負ったお日さまの光も手伝って、まるで天使みたいに見えた。


非現実的な光景。


年の頃は多分同じくらい。

同じ高校だったりするのかな。

……こんな子いたら絶対すぐに気づくだろうけど。


「……」


思わず見とれて二の句が告げないあたしの目を、澄んだけがれのない瞳でじっと見て。

天使のようにやわらかく微笑むと、その男の子は自分の腕から何やら白い輪っかを外した。
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