イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
……そう。


こないだ実家に戻った時に渡された、この白いリストバンド。

あたしが厳重に隠したつもりだった隠し場所から、たまたまお母さんが発見してしまったんだ。

不意に誰かが触ってしまわないように、何重にも入れ子にして、最後は鍵付きの分厚い透明アクリルケースに入れていた、このリストバンド。



「あのね、ミソラ」


神妙な面持ちで、お母さんはこの白いリストバンドの入ったケースを取り出したんだった。


「どこに置いたのか、わからなくなってたんだけどね」

「……うん」

「これ、ミソラをうちの庭で見つけたときに……

ミソラが手首に巻いてたものなの」


「……え?」


「ほら、前話した、ミソラの誕生日に決めた日よ」
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