イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
押しのけられた天使くんは、バランスを崩して膝をついた。


「ちょっと、危ないじゃな――!」


あたしが叫ぶのもかまわず。

がしっ。

忍者くんはあたしの前にひざまずくと、突然あたしをぎゅっと抱きしめた。


「きゃっ」


(わわわわわ)


シュボッ

突然のことに、顔に火が点く。


(ちょっと、何――)


「それを使うと、キミはすごく後悔するから」


忍者くんはそんなあたしには構わず、一度あたしを抱きしめた腕を離して、あたしの肩をしっかり持って。

至近距離であたしの目をじっとのぞき込んだ。


(ひえ……)


あたしはまたもや絶句してた。
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