甘く、優しく。

それでも私が先輩と別れなかったのは、
夜だけでも、私の事相手にしてくれる先輩は

少しでも、私に愛を持って
接してくれていると信じてたから。


ある日の事だった。
憂衣とお昼の購買を買いに
中庭の渡り廊下を歩いている
時だった。

廊下の窓から中庭を覗くと
二人の男女が楽しそうに会話をしていた。

私も、先輩とああいう付き合い方を
したいな・・。

まさに私が想像する絵図だった為
思わず見とれてしまった。

ブレザーの刺繍からして、2年の先輩のようだ。

「星李~?どうでした~?」

「あ、ごめん。羨ましいなって思ってさ。」

「ん~?誰よ?」

じっと見つめる憂衣。

「ああ。優紀先輩と高城先輩じゃん。」

< 13 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop