恋される


「みんなで歌おう!合唱部♪」


私は衝撃を受けた。

そして中学・高校と続けて来た合唱部を大学でも続けられると考えたらいてもたってもいられなくなったのだ。


他のサークルなどどうでもいい!合唱部に入るか、部活はしないか私の頭はこの2択だった。


そして待ちに待った合唱部の紹介。


5人の女性が並び女声合唱を歌い出した。



「…え?これ合唱?」

その歌声はあまりに想像とはかけ離れていた。そして期待していただけにその反動も大きかった。


歌声はほとんどピアノにかき消され、声もカスカスで何言ってるのかも聞き取れない。そもそもハモっていない気がする。


合唱部の紹介が終わってからも私はずっと考えていた。


しかし考えれば考えるほど合唱部への期待は薄れていった。


でも合唱はしたい。


期待は無かったが楽しそうに歌っている彼女達を見てたらその感情は膨らんでいた。

そしてすべての部活紹介が終わると私は先ほど歌っていた先輩方に歩み寄った。


「私合唱部入りたいです。」


私は覚悟を決めたのだ。

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