「お誕生日おめでとう」
真輝が感じている『特別』と、俺が感じている『特別』は、ちょっとだけ違うのは分かっている。
真輝はきっと、イトコで物心ついた頃から近くに居て、同じ誕生日と言う事もあって、『1番身近な大切な人』と思っている。
だけど。
俺は……この目の前の無邪気な笑顔を『可愛い』と思ってドキドキしてしまい、出来ればギュっと抱きしめてしまいたい気持ちでいっぱいなんだ。
この気持ちが、なんなのか。
もう、ちゃんと自覚している。
『初恋』ってやつ、だろ?
正直、まだピンとこないんだけど……。