六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「信じられない、あのエロ忍者!!」
ぐすぐす泣きながらご飯を食べる横で、清良が憤慨した。
当の本人は、何食わぬ顔で庭に洗濯物を干している。
昨日4人で、家事の役割り分担&ローテーションを決めたのだ。
太一も清良と一緒に怒り狂った。
「せめて恥らうとか、慌てるとかってリアクションしろよなあ!?
俺だって、姉ちゃんと風呂が別になってからは、見てないのに!」
「うっ、うわああぁぁ……」
どうでもいい発言をした太一に、清良は口パクで「バカ」と言った。
「あっ、清良……」
「何?」
「洗濯物って……うちらの下着……!」
「あっ!!」
乙女の下着まで、彼は普通に干しているのだろうか。
清良は慌てて、庭に走って行き、すぐに帰ってきた。