六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
放課後、あたしは清良と一緒に学校を出た。
「今日も無事に終わった~」
「そうね。
ところでその使い魔、どうしたの?」
清良は学校から出るのを待っていたかのように、すぐに聞いてきた。
「瑛さんがくれたの」
「はっ?瑛が?」
「うん。可愛いでしょ~」
猫はあたし達に構わず、前をトコトコ歩いていく。
「そういえば、似てるね……」
「でしょ?ツンツンしてるし。
名前どうしようかな~」
もう学校が見えなくなったから、
あたしも普通に受け答えをしていた。
その時。
「まーりあ!!」
「うわぁ!!」
突然背後から肩を叩かれて、ビックリする。
「な、オーリィか……ビックリさせないでよ……」
ふり返ると、金髪碧眼の美男子が笑顔でこちらを見ていた。
「なぁなぁ、まりあちゃんのうちって遠いん?
遊びに行ったらあかん?」
「えっ、ムリ!」