六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
自覚
瑛さんに使い魔をもらった次の日……。
タイミング良く学校が休みだったので、
四人全員集まって会議が始まった。
瑛さんの連絡のおかげで、
留衣さんの式神映像も、一緒に座っている。
『使い魔が見えて、清良さんの力を見ても動じない、か……』
留衣さんが眉をひそめる。
「清良、何故追求しなかった?」
「ただ無意識に見えただけなのかもと思ったのよ。
まりあみたいに、
自分に力がある事を知らない人間なんじゃないかと……」
瑛さんに問われた清良が、モゴモゴ言い訳をする。
『確かに、その線も捨てきれないね』
留衣さんの言葉に、清良はホッとした顔をする。
「でもそいつ、超なれなれしいんです!
姉ちゃんの力を狙ってるやつかも!」
『そうだね、それも考えられる』
軽くかわされた太一は、
「絶対そうだって」と頬を膨らませた。