六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「……お前、使い魔の使い方を間違ってる。
味方に噛みつかせるな。
敵を攻撃できるようにしろ」
瑛さんが言うと、アキちゃんは目を輝かせる。
そう言えば、少しなら術も使えるんだっけ。
「……教えてやろうか」
「えっ?」
「そいつの使い方」
「あっ……はい!」
瑛さんの方からそんな申し出をしてくれるなんて……。
あたしが勢い良くうなずくと、
瑛さんはクーラーのスイッチを切って、外にあたしを誘った。