六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「とにかく、安城家に帰ろう。
話は、着替えてから」
「あ、あぁ……そうだな。
行くぞ、姉ちゃん」
「うん」
太一の肩に、さっき翔んできた鳥が乗る。
それは鷹だった。
「太一、それ……」
「あー、説明は後。早く行こう」
「えっ、きゃあっ!」
太一まで軽々とあたしを持ち上げる。
そして、家に向かって走り出した。
一体、何だっていうの?
あたしに、何が起こったの?
あの綺麗な男の人は、誰だったの?
なんで太一と清良がここにいるの?
もぉぉ、全然わけわかんないよー!!