六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「この中から、一体どうやって……」
図書館と違うのは、何の分類もされていない事。
力の封印の方法なんて、一体どこから探せば良いのやら……。
「お母さ~ん、せめてどこらへんか言っといてよぉ……」
アキちゃんは、好き勝手に走り回ってるし。
(封印の資料、出てこい!)
なんて念じて、モッサリ出てきても困るしな……。
「……しょうがない!
地道に行こう!」
あたしはすぐそばの棚の、1つの本をとった。
すごく古いらしく、ペラペラの紙が紐で綴じられている。
「うっ……!」
表紙をめくり、思わずうなる。
そのページは、
筆で書かれたらしい漢字で、びっしり埋めつくされていた。
古文の授業すらよくわからないのに、これは……。
ゆっくりとページを閉じ、本を元に戻した。
これは、留衣さんに付き添ってもらわなきゃ無理だ。
オーリィなんか失神しちゃうだろう。