六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
でも、お母さんが諦めるなって言ったし。
なんかこう、図鑑みたいな……。
とっつき安い資料はないかな……。
あてもなく歩いていると、
棚の一角に巻物が積まれているのを見つけた。
その1つを手に取り、広げてみる。
「あっ!」
少し広げたら、意外な文字を見つけた。
留衣、そしてまりあ……。
「これって、家系図……?」
の、ようだ。
あたしはそれを持って、部屋の中央にある長机のところへ戻った。
そして、自分達の名前から過去へさかのぼる。
「ふわぁ……」
気が遠くなるくらい、名前がズラリと並ぶ。
そのほとんどは女性の名前。
夢見姫と、彼女が残した子供達の名前だ。
その数は、過去へさかのぼるほど多くなる。
「やっぱり、うちもだんだんと減ってきてたんだ……」
一人で10人以上の子を産んだ姫の名前もあり、ただ驚く。