六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「いたっ」
「皆、二人の事を心配してたんだよっ?」
「清良……」
「全部話せなんて言わないけど、
仲間に対してそりゃあんまりじゃない?」
清良は珍しく、あたしに対して、怒った。
「……ごめん」
そうだよね。
朝も、思いきり顔に不快感を出して。
昼ご飯も食べずにいたら、心配かけるよね。
「でも……、
清良の胸の内にしまってくれるって約束がなきゃ、話せない……」
「……わかった。
約束するよ」
清良は正直な顔でうなずいた。
「……封印の方法がわかったの」
「もう!?早っ!
どうやって封印するの?」
「ん~……夢見姫って、
純潔が条件らしくて……」
「純血?って、
夢見姫の子は、男の血は混じらないじゃん」
「その純血じゃなくて……
簡単に言えば、
処女じゃなくなれば、良いみたい」
あたしなりに、言葉を選んで話すと、
清良は目を真ん丸くした。