六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「まりあ、安心していいよ。
君のことは、瑛が24時間監視してるから」
留衣さんがにこりと笑う。
しかしあたしには寝耳に水だ。
「かっ、監視!?」
「今までされてるのに、気づかなかったのか」
「や……誕生日に、学校で一度だけ視線を感じたけど……」
「それは、襲ってきた奴らの式神だろうな。
俺が監視を始めたのは、その日の夜からだ」
呆れた顔で、岡崎さんが言う。
「お前まさか、姉ちゃんの風呂や部屋までのぞいてないだろうな!」
「そうよ!許せない!」
太一と清良がわぁわぁ言い出す。
岡崎さんは腕組みをして、ため息をついた。
「……姿は見なくても、気配でわかる。
というか、こんな色気のない女のプライベートには、興味ない。
安心しろ」
ま、また色気のないって言った!!