遊びじゃない

お店を出た時よりも縺れのひどくなった体は、麻生さんに引き摺られるようにあっさりと部屋のソファまで運ばれて。

「少し休んで。」

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して私に渡しながら、言い残して浴室に消えていく麻生さんを座ったまま見つめる。


今日は…しないのかも。私がこんなに酔っ払ってるから、休ませてくれようと思っただけなのかも。

そう思うと勝負下着も脱がせやすい服も無駄に終わるわけで、それもなんだかなぁ~と肌触りの良いソファの肘掛に寄りかかる。

ミネラルウォーターのペットボトルを頬に当てながら浴室から微かに聞こえるシャワーの音に耳を傾けていたら、強烈な睡魔に襲われて瞳を閉じる。

休んでって言われたし、寝ちゃっても起こしてくれるからいいかと思った瞬間には心地よい眠りに身をゆだねていた。
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