遊びじゃない

開いたカーテンの隙間から街灯の明かりだけが差し込む。私からしたら真っ暗でも、部屋の主は迷うことなく私をベッドに横たえる。

この間と違うことは、急くことなくまず服を脱がされたこと。

躊躇うことなく下着も剥ぎ取られて、これじゃあ勝負下着の意味がなかったな、と残念に思っていると、バスタオルを取った麻生さんが覆いかぶさってくる。

最初から深くお互いの唇を貪りながら、休むことなく這い回る指先に撫でられ、掻きまわされ、翻弄される。

休むことなく零れる喘ぎは、口を征服されていることで、鼻から抜ける吐息にしかならない。

登りつめて弾けそうになると、何度となく緩められるその指先は、意地悪く細められた麻生さんの瞳と同じくらい私を煽る。


「まだ、だよ…麻央ちゃん」

お互いの唾液でいやらしく光る唇をわずかに歪めて、また指先は私の弱い所に狙いを定める。
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