届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「紗羽の友達だろ?…だいたい、友達が大好きな先輩が亡くなって、落ち込んでいるから手伝ってくれって紗羽が言ったんだろ?」
「そうだけど…。」
引っ張っていた白衣の裾をネジって。
ブツブツつぶやいた。
だって、最近は忙しくて全然会えないし。
時間ができても絢音ばっかり。
「少しずつ元気になっているだろ?」
「そりゃ、お兄ちゃんに優しくされたらさ…元気にもなるでしょ?」
だって。
お兄ちゃん正真正銘のイケメンだもん!!
モテるとかって言葉じゃ言い表せなくて。
イケメン医大生とかってTVの出演依頼来るし。
お兄ちゃんが来るってだけで、看護師さん達のメイク濃くなるし。
なかには、お兄ちゃんはまだ大学生なのに、担当医になってと大金積んでくる輩(やから)まで。
まるで芸能人みたいだから。
少し…心配しちゃう。
確かに絢音の事は、お兄ちゃんに元気づけてって頼んだけど…。
もう1ヶ月も絢音の所に通っていて。
大事な妹はほったらかし!?
だからよけいに、イヤな妄想が浮かんできてしまう。
もしかしたら…