届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
11 初めての外泊
霧生くんが住んでいるのは、病院からバイクで5分の所。
ごく普通の2階建てのアパート。
あたしの家が病院から徒歩2分だから、相当なご近所さんだったんだ。
よく今まで会わなかったな。
ビックリしちゃう。
「おっじゃましま~す。」
満面の笑顔で、玄関のドアを開けてくれた霧生くんより先に家の中に入った。
「はい、どうぞ。」
疲れてるのかな?
呆れてるのかな?
霧生くんは異常にテンション低い。
ムリヤリ来たようなものだから仕方ないかな?
そんなことは気にもせず、グルリと部屋の中を見回した。