届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「よし。ちゃんと座って食べるんだぞ。」

頭をなでながら、あたしの手の中にアイスを乗せた。

「うん!!」

ごきげんでソファの上に正座すると、早速、一口パクリとアイスを口に入れた。

「チワワ、美味しい?」

あたしはアイスに夢中で霧生くんの顔は見えなかったけど。

笑いをこらえているのが、言葉が少し震えていることで分かる。

「うん!!おいちぃ~!!」

言われた言葉も気にせず、元気良く返事を返した。

「ぷっ…あはははは!!」

突然、霧生くんが吹き出して大笑いをした。

「なに!?」

いきなり霧生くんが大笑いするから。

ビックリしちゃって。

泣きそうな顔をしながら霧生くんの顔を見た。

「なんか、エサをもらってご機嫌にしっぽを振るチワワ…いや、可愛いなと…思って…。」

笑いのツボだったみたいで。

必死に笑いをこらえながら、口元を押さえて言葉を選んでいる。

「お兄ちゃんに、よく言われる。」

アイスがおいしくて、言葉の前半なんか聞いてなかったし。

今はご機嫌で、霧生くんのことなんか気にもしなくて。

ニッコリと笑って返した。

「そ…そうか。仲いいな。」

「うん!!大好きだし。」

最近は、大学が忙しいみたいでなかなか会えないけど。

霧生くんの復活作戦が進むから。

会えないのは寂しいけど。

まあ、いいかな?

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