届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「仲がいいのは、いい事だな。」
何とか笑いのツボから抜け出した時。
♪~♪~♪~
突然、霧生くんの携帯が鳴った。
一瞬にしてあたし達の空気が固まった。
二人の目がパチッと合う。
お互い『冬槻先生』と直感した。
ゴクリと息を飲みながら、霧生くんがテーブルの上にあった携帯を手に取った。
「…はい。」
さっきの爆笑がウソみたいに。
落ち着いた声。
「あっ、霧生くん。久しぶり。」
微かに電話の声がもれて聞こえる。
「久しぶり。どうした?」
声は落ち着いているのに。
霧生くんの雰囲気が重たくなっている。
ドキン
ドキン
あたしの心臓が高鳴っているのは、霧生くんの緊張が伝わっているから。
「うん。今度ご飯食べに行かない?」
「急に、どうしたんだよ?」
知っていながらも、驚いたように言ってくれている。