届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「…ハァ。仕事終わってからね。」

呆れてため息ついてる。

こういう時だけは、子供だ良かったって思っちゃう。

ワガママ言っても許してくれるでしょ?

「…わかった。」

渋い顔をしながら返事をした。

そりゃ、病院じゃ人目もあるし。

あたしに関わりたくないのは分かるけど。

今日は冷たくない?

そうか…

冬槻先生とやり直せるって思ったら、この病院をクビになったら困るって思ったのかな?

前に『病院はいくらでもあるから…』

クビとか気にしないみたいなことを言っていたけど。

それは冬槻先生と別れたからだったし。

やり直せるってなったら。

クビになるのは嫌だよね。

だから冷たくなったんだ。

あたしは嫌われ者だから仕方ないか。

こんなのはいつもじゃん。

温かく弾んでいた心が。

チクチクと棘をさされたかのように。

鋭い痛みを発している。

渋々、小児科のナースステーションを出て行こうとした時。

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