届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「おもちゃが花火だったら頼む。」
ニッコリと笑いながら冗談を言うと、霧生くんは固まったまま口が半分開いている。
「頼むんだ…。」
「冗談も通じないの?」
少し驚いて、ピタリと動きが止まってしまう。
「チワワの年齢からして、冗談に聞こえない。」
ハアッとため息をつきながら、首を横に振った。
「年齢って…どうしていつも、子ども扱いしかしないの?」
一度も女の子として扱ってくれたことがない。
霧生くんから見たら、子供にしか見えないかもしれないけど。
それでもあたしは女の子なんだから。
せめて、ちゃんと女の子扱いしてくれたっていいのに。
ムッと口をとがらせた。
「中学生は、立派な子供です。」
キッパリ。
ハッキリ答えた。
「電車は大人料金だよ?」
胸を張って答えたのに、霧生くんの顔は不思議そうに固まった。
「そうか…そうか…」
何で笑いをこらえているか分からない。
「どうして笑うの?」
困った顔をしながら、思わず聞いてしまった。