届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「そうだよな…うん…分かった…うんうん。」
笑いをこらえているから、顔が引きつっている。
笑いをこらえながら横を向いてメニューを見ている
「ねえ、どうして笑うの?」
テーブルに身を乗り出しながら突っ込んで聞いた。
「本気でそう言うチワワがかわいくてね。」
「答えになってない!!」
はぐらかされた笑顔が、よけいにイラつかせる。
「分かった。オレの中で20歳を超えたら大人だから。」
笑いから抜け出したかと思ったら、また思い出して笑っている。
「じゃあ、あと6~7年はムリなのか。」
ペタンとイスの背にもたれかかった。
「そういうこと。」
「じゃあ、じゃあ、花火買って。」
「何で花火なんだよ?花火の季節まで、何か月先だと思っているんだよ?」
季節はずれな発想に驚いて、ピタリと止まった笑い。
「だって、昨日、ヘリコプターで夜景見たら、花火がしたくなったから。」
「ヘリコプターって、誰と」
「お兄ちゃん。」
「病院長のご子息は…スケールが違うね。」
まるで、棒読みのように答えた。
「嫌味でしょ?」
ムッと口をとがらせた。
「分かる?」
「言い方が嫌味だもん。」
「そうか、分かっちゃうか。」
「何でそんなこと言うの?霧生くん…お兄ちゃんがキライ?」
首をかしげながら聞いた。
お兄ちゃんがイケメンでお金持ちだから、嫉妬しているのかな?
そうじゃなかったら、普通は驚くと思うけど。