届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
16 約束の火曜日
待ちに待った、霧生くんと冬槻先生のデート作戦の決行日。
『大丈夫?霧生くんは何も知らない顔しているんだよ!!』
『分った。』
最後の打ち合わせメールをすると、わざと10分送れてカフェに行った。
カフェに着くと、まさに美男美女カップルが…。
にこやかに談笑している。
全く違和感もない。
どこから見ても、美男美女の恋人同士。
霧生くんの顔も、思ったより緊張していなくて。
これって、あたしが行かなくてもいいんじゃない?
なんて思ったくらい。
でも行くって約束したから顔だけ出しにテーブルの前に立った。
実際に近くで霧生くんの顔を見ると、緊張で目が泳いでる。
元カノでしょ?
あり得ない顔なんだけど…。
冷めた目で霧生くんを見ながら2人の前に座ると。
「ところで冬槻先生って、好きな人とかいないんですか?」
満面の笑顔で聞いた。