届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「ね?絢音ってかわいいでしょ?」
「ああ。でも、紗羽には負けるかな?」
冗談言って笑っている。
「お兄ちゃん、もしかしてシスコン?」
あたしも冗談混じりにきいてみた。
「かもしれないな。」
そう言いながらクスクス笑って。
ギュッとつないがれた手。
「じゃあ、あたしもブラコンだ。」
笑いながらお兄ちゃんの手を握り返した。
そこからフワフワした感覚が体中に広がって。
夕日の差し込む廊下が、春のひだまりのように感じた。