届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

「ちょっと待っていて!!急いでいくから。」

プツン…。

ジレったくて電話を切ると、急いで着替えて霧生くんの家に向かった。

今日は、お兄ちゃんは試験前で忙しいから。

珍しく一緒のベッドじゃなくて良かった。

だから、家から抜け出すのも簡単で。

そっと玄関のカギを開けると、自分でもビックリするくらいの速さ。

全力疾走で3分で霧生くんのアパートまで着いてしまった。

ドンドンッ!!!!!
ドンドンッ!!!!!

息を切らせながらドアを叩いた。

「………。」

返事がない。

ドンドンッ!!!!!
ドンドンッ!!!!!

ドンドンッ!!!!!
ドンドンッ!!!!!

何回も何回もドアを叩いた。

だって嫌な予感がして。

部屋の中も真っ暗だし。
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